ヤキモチに挟まれて

嫉妬やヤキモチは産まれてからすぐにもつ感情なんだ…母乳相談室での助産師さんとのおしゃべりの中で聞いた話。小さな赤ちゃんでも兄弟にママのおっぱいを奪われると睨みつけて嫉妬するような姿が見られるという。

ママのおっぱいをとるな、ママの膝の上をとるな・・・子供達の静かなバトルから生まれるヤキモチ・嫉妬。そこに挟まれた私の複雑な気持ちを書き残したいと思う。

ある晩、子供達とお風呂から上がり寝る準備も整い、いつもなら3歳の息子の歯磨きを急ぎ先にして、9ヶ月の娘が待ちわびている授乳寝かしつけをしながら、息子には絵本や紙芝居を読み聞かせて寝かしつけをする・・そんな流れがある中、この日は上の息子が歯磨きではなく「ぼくもおっぱいしたい!」と言ってきた。。息子には1歳になってすぐに断乳をしてしまった背景があり、3歳の今はもちろんおっぱいを定期的にすることはない。いわゆる赤ちゃん返りである。

あまりにも大っぴらなこの展開にやや困惑しつつも、私の「いいよー」を聞くか聞かないかのタイミングで私の膝の上に入ってきた息子。そのやりとりをじっと見ていた下の娘は、息子がおっぱいを口に含んだ瞬間、見た事もない歪んだ表情で私を見つめながら泣き出した。この時の娘の表情は印象的で今でも忘れられない。。とっさにしてはいけないことをしてしまったーという思いにさせられた・・そんな表情だった。

待ちわびていた娘にはごめんねと言いながら背中をさすってあげるしかなく、おっぱい中の息子に早く飲み終えて代わってあげてねとも言えないし・・・。

いつも膝の上でおっぱいをしてもらっている妹に嫉妬して赤ちゃん返りを見せた息子の姿と、ママのおっぱいをとられたとヤキモチを焼いて泣く娘の姿。そんな二人に挟まれて、言い表しようのない動揺した気持ちが胸を打った。息子が先におっぱいをしてる所を見たらきっと娘はグズって泣いてしまうだろうな・・とか、息子はどの位で満足するんだろう・・とか、事の前になんとなくよぎっていた考えが吹っ飛んでしまう位、この場をどうしたらいいのかわからなくなってしまった困惑したキモチ。。

結局どうすることもできず、息子が満足して終えるまで娘は泣き続け、その後娘の順番が回ってきて落ち着いた。その時間困惑していたのは私と娘。息子は至っていつものペースいつもの雰囲気を放ったまま満足そうにおしゃべりをしていた。

その後もこういう場面は何度もあったけれど、大っぴら加減でいうとこの時が一番。それだけ息子の気持ちもカサついていたんだろうかー、それを満たしてあげられたのであればアレはあれで良しとしていいんだろうか、けれど娘の気持ちは。。こういうぐるぐるは育児中数え切れないほどある。

大人になってもある嫉妬やヤキモチ・・・これはずっとさか上るとママにまつわるものから始まっているんだなと、身をもって感じ、考えさせられた。そんな出来事であった。


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