あの人もこの人も

出産して1か月くらい経ったある日、保育園の見学に出かける用事があった。それは「産後このくらいの時期なら行けるでしょ~」と一応、産前に考えた末に入れた予定だったのだけれど。。

はじめての育児・・わたしの産後1か月頃といったら、実家・夫の大いなるサポートを受けつつ、180%赤ちゃん漬けの毎日。毎日といっても、1日1日の感覚があいまいで気がつくともう日が暮れはじめていて、ヘトヘトな夜明けを向かえるとまた朝が来て・・の連続。お世話に追われて折れそうなココロを救ってくれるのは朝一番の赤ちゃんの寝顔だったり・・。

そんなどっぷり赤ちゃん漬けの日々の中、保育園見学にいくためにひとりで2時間ほど外出した。母に息子を預かってもらい泣いちゃったらミルクを・・とお願いして。出掛けるにあたっては「こんな余裕のない時期にわざわざ保育園見学の予定いれたのはドコのドイツだーっ」と自分への突っ込みが止まらなかった泣。。産後4か月になる今考えれば、息子連れで行くことも出来たんじゃないかとも思えるけれど、当時のわたしにとっては冒険すぎて、おっかなびっくりすぎて・・ひとりでサッと用事を済ませてなるべく早く戻った方が息子にもわたしにもいいように思えた。母には大変な思いをさせてしまったけれど・・。

さて書きたかったのはココから笑。

久しぶりに電車に乗り、どうしようもないソワソワ感をおぼえながら長椅子に座った時のこと。向かいに座っている人たちをまじまじと見入ってしまったのだ。あのおじいさんも、このおばさまも、そこのお兄さんも、あの人もこの人も・・・はじめはみんな赤ちゃんだったのだと!!いやあたりまえの事なんだけど、それでもそのことが信じられないくらい、アノ赤ちゃんだったんだなぁ~と。無防備で、それでいて誰にも敵わないようなエネルギーを秘めている様で、柔らかくて小さいけれどものすごくおおきな存在感を放っていて。・・・しばらく唖然としてしまうくらい、そんな風に感じた。

育児をしていてよく思うのは「こんな風に自分も育ててもらったのだなぁ」ということ。自身の赤ちゃん時代の記憶はない分、自分が育児をする立場になった今、そのない記憶を埋めるようなそんな時間を過ごしている気持にもなる。

・・・2時間ちょっとして家に戻った。駅から家まではもちろん小走り・・笑。外出した時から息子に対して何か罪悪感に近い気持ちがわいていて、授乳の時間をたっぷりとってあげたいなぁと愛おしい気持ちがあふれたそんな日でもありました。