ぼく おにいちゃんに なるんだ

現在第2子を妊娠中、36週をむかえている。産休初日、気になっていた映画を夫と共に観に出かけた。細田守「未来のミライ」。

人生に起こる愛にまつわる攻防がいろいろある中で、4歳の男の子が、妹が産まれたことで親の愛を奪われる初めての体験をする・・という所から物語が進んでいく。最後には、ぼくはお兄ちゃんになったんだと、4歳児なりに状況を受けとめる・・という映画。

ある日ふとこの映画監督、細田守さんのインタビューをTVで見かけてから、出産前に「未来のミライ」を観たいなぁと思っていた。自分たちに起こり得る状況とリンクしている部分が多いんじゃないかと思ったから。。

先日いつものように息子とお風呂に入っていた時の事。「ぼく おにいちゃんに なるんだー」と言ってきた。ドキッとした。いわゆる、赤ちゃんがもうすぐ産まれることが息子なりに分かっているから、、それで言っているんだよね?! そういうことだよね?! 心中でぐるぐる。もうすぐお兄ちゃんになるっていうフレーズは園の先生や周りの大人が表現しているのを真似したのかな。。映画を観るずっと以前から私の立場としては、お兄ちゃんと表現するのには違和感があったものだから(お兄ちゃんになってねと言い聞かせるようで抵抗があり)・・その発言には驚いたし、ただ真似しているだけならOKだけれど、2歳児なりにずいぶん背伸びしちゃいないかい?と。。

数週間後我が家にも赤ちゃんが産まれるであろう状況の中で、今まで息子ひとりに注がれていた親の愛情が分散されることを目の当たりにした時に、息子がどんな想いをするんだろう・・そしてその想いに気が付くことができるだろうか、寄り添う事ができるだろうか、気持ちの余裕があるだろうか・・自信がない。。なんだかまだ何も起こっていないのに、息子に済まない・・という気持ちさえ出てきた。。

映画が伝えたかったメッセージとはきっと全く別の部分で、自分がうっすら抱いていた向き合おうとしなかったけれど一番気になっていた想いが前面に押し出されてしまった・・そんな感じ。

「ぼくおにいちゃんになるんだー」お風呂で言われた時に、少し間をおいて私から伝えたのはこんな返答・・「赤ちゃんになっちゃってもいいよ」。